30人目。そのメロディは、小学生の僕の内向きな心に響きわたった。徳永英明。
透き通る声。深く沁み渡るメロディライン。
ずっと座りながらなにかを眺めているような内向的な僕の居場所を作ってくれた。
思春期に少年から大人に変わる
思春期が何かもわからず聴いていた小学生の僕は、思春期に大人になる感覚がわからなかった。できることが増えたのに、社会の中ではなにもできないことに苛立ち、無力な自分を隠すために見栄えだけ大人になろうとしてた。
道を探していた 汚れもないままに
飾られた行きばのない押し寄せる人波に
本当の幸せ教えてよ壊れかけのRadio
なんだかわからない幸せってもの。
モヤモヤしている思春期の僕はまさしくうまく音を出すことができない壊れかけのRadioだったのかもしれない。
そんな中大切な人ができた。
それでもいつかは別れがくる。
こんなに覚えた君の
すべてが思い出になる
何度この歌に心を預け
何度思い出なんだって言い聞かせたかわからない。
淡々と綺麗に静かに流れる川のせせらぎのように、その歌声は少年から大人に変わろうとしていた僕の心に響いていた。
いつも歌詞に惑わされ
青春とともに聴き方も響き方も変わったんだと思う。
少しだけ、大人になれたかもしれない。
少しだけ音を出せるようになったかもしれない。
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