止まってるボールを打つのがなぜ難しいのか?
ゴルフがなんで難しいか?っていうと、止まっているボールを打つからです。
同じ動作をするマシーンは同じ軌道で(風とかがほぼ同じ条件であれば)だいたい同じ場所に打ち込めるけど、人間がそれをするには相当な“動作の刷り込み“が必要です。
何度何度も反復練習を繰り返して、動作を脳に刻んでいく。
それでも、ちょっとした“マインドのズレ“で動作もズレます。
野球みたいにあっちも動いていれば、ズレたままたまたま合うことはあるけど、止まってるボールを打つのはそれを許さない。自分を制御しないとよいスコアが出せません。
そう考えると、日常生活もそうなのかなと思うのです。
晴れたり雨降ったり、暑かったり寒かったりの違いはあれどマクロ的にみたら世界が大きく変わることはあまりありません。
起きれば時計はいつもと同じように時を刻むし、晴れていれば空は青く感じる。もちろん、細かく言えばすべてのものは刻一刻と変化はしているけど、それは目に見えないし感じることができないレベルで変化しているから、目の前にはそう変わらない世界が広がっています。
それでも、昨日と今日、さっきと今が違うのは人間の変化だね。
さっきまで泣いていたけど、落ち着いておかしなことがあれば笑い、昨日まで腹立たしかったけど、謝罪を受けたら喜びに変わったり。
つまり、世界の変化というのは自分のフィルターを通して初めて成り立ってるってことだね。
「はぁ、クリスマスシーズン到来だね」なんて思う人もいれば、クリスマスを知らない人にとってはただのきらびやかな光としてしか感覚を受け取りません。
そうやって人間は、五感を使って世界を作ってる。自分だけの世界を。
肩こりなんかも悲観的に見る人にとっては大病だし、逆に楽観的な人には無痛だったりするね。
ということは。
自分の中に起きていることをそれなりにコントロールできたら、生きやすくなるかもしれないっていう仮説が立てられます。
自分のフィルターを自分で操作できれば、安定した世界を感じることができる。
心がざわついてる原因を発見すれば、自分で勝手に都合よく解釈する。自分だけじゃ物足りなかったら誰かに解釈してもらう。
そうやって、目の前に広がる世界を変えようとするんじゃなくて、自分の中のフィルターを変えようとすれば簡単に世界は変わるんだけど・・・これも時間と労力がかかります。
なかなか自分を変えるって苦しいからね。
それでも、相談に来る人はみな世界を変えようと必死になって苦しくなってる。
僕自身も時々、自分を置いてけぼりにして周りばっかり見ちゃう時がある。
そこが人間に備え付けられた欠陥でもあり、良さなんだろうなぁなんて思いながら他人様の相談にのっているのです。
世界はいくら頑張っても変わらん。
止まってるボールが勝手によい軌道になることなんかないね。
スコアメイクするためには、自分のスイング変えていかないとね。
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