僕たちに“星“を語る資格はあるのか。
基本的に影響を受けやすく、熱しやすい僕は『君の膵臓を食べたい』の中で時折出てきたサン=テグジュペリの『星の王子さま』を読んだ訳です。
あまりにも素敵な話なので、二冊買って一冊は読書好きな小四の長女にプレゼントしました。
きっと今は意味すら理解できないと思うけど。
きっと、何度も何度も読み返さないと作者の意図は理解できないし、読むたびに見方が変わるんだろうけど、僕にはこの作品は“愛“で出来上がっているものだって感じた。
ここに三つの星がある。
この星を輝かせるのは僕の中にある愛なんだろうけど、その“愛“ってものは答えがどこにもなくて自分で掘り当てていかなきゃいけないものなんだろうなって。
薔薇はもしかしたら自分自身で、自分を必死に取り繕う僕たち人間が、強い風に当たらないように囲いを作り、棘を持って自分に入り込まれるのを防ぐ。
でも、“愛“はその棘や囲いを理解して認めていかないとわからないものなんだって思うんです。
王子さまは自分のいた星を飛び出たけど、僕は最初
母親からの旅立ち
を意味しているのかと思った。もしかしたらそうかもしれないけど、そこにも“愛“は存在する。
僕たちに“愛“を語る資格はあるのか。
財に目を眩まし
大切なものを見失うほど仕事に取り憑かれ
それ以外を知ろうとせず
ただ漠然と日々を繰り返す
そんな僕たちに愛を掘り当てることができるのか。
でも、それすらも星は包むんだよね。
それが人間のダサくて素敵なところなんだよって教えてくれているかのように。
もうちょっと歳をとったらもう一回読んでみようと思った。
僕たちが愛に気づくのは、なにかを失う時なのかもしれない。
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